小説家としてプロデビューしたら、Twitterアカウントをどうやって運用すべきなんか悩むところやね。実名・ペンネームで活動しているプロのアーティストがTwitterで炎上してしまって「職・金・友」を失うケースはかなり多い。
Twitterでの炎上リスクを考えると、小説家さんはツイッターなんて最初からやらんほうが無難なんかもしれへん。
最近ではこういう炎上案件もあったみたいやね。
アニメーターが作品に関連し不適切ツイート Production I.Gが謝罪、今後の作画発注を停止 – ITmedia ニュース
「えーっ!作監さんのツイッタが炎上したって本当ですか?」「そうよ、上が近いうちに処分するって」「どうするんスか! 8話のリテイク25カット残ってますよ…みゃーもりぃ!」「私に言われても…」「万策尽きたあ!」
そういうのを考えるのは実際にプロデビューしてからでいいですよー。
捕らぬ狸の皮算用じゃないですか、まずは原稿を書きましょうよ。
ふぇぇ……。
せやけど、好きな作品の作家さんがTwitterで迂闊なこと呟いて炎上するほど辛いことはないな。
小説家プロデビューした場合に考えられるTwitterの運用方法は以下の3つや。
- 「新刊情報やイベント告知、読者への御礼など、オフィシャルなことしか呟かない」←最も無難
- 「ユーモアや個性のあるツイート、日常のことなども呟き、積極的にフォロワーとも絡む」←ファンを増やせるかもしれないが間違えると危険
- 「作家としての知名度を活用し、政治・社会・事件等について大いに語る」←大いに危険
- 「鍵垢にして愚痴をこぼす」←何だかんだいって危険
- 「個人用のプライベートアカウントとして呟き、小説家であることは秘密にしておく」←正体がバレてしまった時のリスクはある
危険危険って書いてますが、そもそも人に見られて困ることを呟かないように気をつけていればそれで済む話ではないんですか?
たった140文字の呟きくらい、別に怖がる必要ないと思うのですが。ましてや小説家なんて言ったら文章のプロフェッショナルじゃないですか。
いやいや、ツイッターはほんま恐ろしいで。
あれはうっかり口を滑らせてしまうシステムなんや。
出版社から原稿料が貰えなかったり、会議で通ったはずのプロットやネームをボツにされたり、映画化の際に原作者の意向が無視されたり、編集さんに勝手に内容に手を加えられたり、絵師さんと上手く行かなかったり……そういった理不尽なトラブルがあったときにやな――、
普段からツイッターしてたら「○○出版のバカヤロー!」と呟きたくなる衝動はなかなか抑えられんもんや。
取引先に喧嘩を売ったら仕事が無くなるのはもちろんのこと、あとから後悔しても遅い。
(でもそれ言ったらTwitterだけじゃなくて、ブログもできなくなってしまうんじゃ……)
うち的には、小説家はTwitter等で自己ブランディングする必要はないと思うんやね。
作品と作者は切り離されるもんやし。良い作品を書くことにすべてのリソースを注ぎ込むべきやろ。
下手に小説家がツイッターで(例えば今回の解散総選挙に関して)特定の政党を支持あるいは不支持する内容の呟きをすれば、それだけでファンを減らしてしまうことに繋がりかねん。
やはり実名やリアルに直結するペンネームでのツイッター運用はリスク高すぎやろっ!(リスクに見合うだけのリターンが見つからない)と思うけどなぁ。
(うわぁ……ときちゃんがツイッターの物書きクラスタを敵に回しそうな発言してる。話題を変えなきゃ)
た、例えば、こういう案はどうでしょうか。
ツイッターのアカウントを『フィクション』として運用するんです。
例えば、女子高校生に成り済ましてツイッターしてるおじさんって多いですよね。彼らは自らのリアル情報を一切洩らすことなく、フィクションのみで莫大な人気を勝ち得ています。
はじめから「小説の登場人物」のようなフィクションキャラとしてツイッターを運用すれば、リアルの愚痴をうっかり書き込んでしまう心配もないでしょう。
それに、フィクションである以上、小説家は読者(=フォロワー)の目を気にすることになりますから、他者を不快にするようなことは間違っても呟いてしまわないと思います。
「政治」ネタも、小説の人物は話題にしませんから、フィクション基準でツイッタ運用を考えると、無難な範囲でつぶやく内容が決まるかと思います。
ほえー。
なるほどな。
読者のために「小説家」というキャラを作り上げるわけやな。
そして、現実と虚構はあくまで切り離し、マイナスのエネルギーをフィクションに流さないようにする。
あっ、ところでまきちゃん、うちらって女子高校生やんな?
えっ!? 何言ってるんですか、当たり前じゃないですか。
私は女子高生ですよ。
せやな……。
くくく。
やっぱ、このネットの世界に「中の人」なんて不必要なんや……。
……?!
(終わり)