【購入レビュー】DXRACER(フォーミュラ)の使い勝手と所感

DXRACERという4万円くらいする椅子(ゲーミングチェア)を買って、1ヶ月ほど使用した。今日はそのレビューを書きたい。

僕はWebライターを本業としているのだけれど、職業柄、とにかく椅子に座る時間が長い。

これまでは3千円くらいの格安オフィスチェアを使っていて「腰が痛い!」「めっちゃ姿勢が悪くなる!」「高さが合わない!」といった不満を抱えていた。

そこで予算を奮発して買ったのが「DXRACER ゲーミングチェア DX-57SV シルバー」という製品。

お値段なんと39,800円!!

※17年11月現在のAmazonでの価格です。価格変動があるので、詳細は商品ページでご確認ください。

個人的には椅子に4万円もかけるのは大きな出費となる。さらにグレードの高い椅子だと、10万円超えも珍しくないらしいが……。さすがにそこまでは手が出ない。

DXRACERの使い勝手の悪いところ(デメリット)

最初に、一ヶ月使ってみて「これは使い勝手が悪い!!」と思ったデメリットを先に書こうと思う。総括すると良い椅子なのだが、まずは気になる点を挙げてから。

僕が感じた「DXRACER フォーミュラシリーズDX-57SV」のデメリットは次の通り。

  • ランバーサポート(腰のクッション)が使いづらい!←これが一番大きい
  • 組立時にうっかりするとボルト部品が椅子内部に入ってしまう
  • 同価格でも型番で微妙に機能が異なる

ちょっとこれだけでは分からないと思うので、詳しく説明したい。

結論から述べると「腰のクッションが使いづらいこと」以外は大満足している。

1.ランバーサポートの機能性が悪い

ランバーサポートは腰部分を支えるクッションで、写真のように枕みたいな形をしている。程よい弾力性があり、これ自体はモノとして悪くない。

着脱はもちろん可能であるし、位置についてもベルト調節で上下に動かせる。

それなら何が駄目なのかと思われるかもしれないが、ここでランバーサポート裏面の写真をご覧いただきたい。

そう、ベルトとクッションが縫い付けられていて、分離できない構造となっているのだ。

だから一旦ベルトを椅子に固定してしまうと、着脱が面倒だ。

クッションを取り外すためには、ベルトをほどいて座面から引っこ抜いてやらなければいけない。

クッションの上下位置を調整しようにも(クッションがすーっとスライドしてはくれないから)立ち上がって椅子背面に回って、ベルトを調整してやる必要がある。

つまり何が言いたいかというと、

  1. ランバーサポートは着脱できる!(が、着脱が面倒)
  2. ランバーサポートは上下に位置調整できる!(が、調整が面倒)

の2つが、デメリットとしてそれなりに大きい。

DXRACERは「リクライニング」が目玉機能だ。

しかし想像してみれば分かる通り、リクライニング時には腰のクッションが邪魔になる。だからランバーサポートは簡単に着脱できてほしい。なのにこれができず、もどかしい。

正直なところ、DXRACERはランバーサポート以外の部分に大きな不満はない。ここだけどうしても、かゆいところに手が届かない部分となる。

ベルト部とクッション部が、マジックテープか何かで留まっているのだったら良かったのだけれど。

結局、僕はDXRACER付属のランバーサポートは使わず、市販の腰用クッション(紐やベルトがついていないやつ)を使うことにした。

いっそのこと、DXRACERのランバーサポートは、ベルトを切り落としてしまっても差し支えないとさえ思う。

もっとも、ランバーサポートはおまけのようなもの。使いづらいならば、市販品を買い足してカバーできる。ヘッドレストなんかもじつは、百円ショップのダイソーで手に入る。

ランバーサポートについて不満点はあるものの、解消しようと思えば解消できるので、まあ良いかなといった感じ。

2.組立時にボルト部品が椅子内部に入らないよう注意

デメリットというより、組み立ての注意点。

組立自体は簡単で、30分もあれば組み立てられる。とくに難しい工程もない。

ただ一点だけ注意点として「ボルト部品がうっかり椅子内部に入ってしまいやすい」ことが挙げられる。

DXRACERでは組立時に、座面にあらかじめ装填されているボルトを取り外す、という工程がある。

このときに、ボルトにくっついている金属製の輪っか(ワッシャー/平座金)が、取り外すときにポロッと椅子の布地のなかに入り込んでしまうケースがある。と他人事のように書いているけれど、僕がやらかしてしまった。

pixabay.comより(CC0ライセンス)

(写真はイメージサンプル。ボルトについている薄い円盤状の金属が、ワッシャー/平座金)

一度中に入ってしまうと取り出すのは至難の業で、絶望したのだが、幸い予備のボルトが一本ついていてそれで事なきを得た。

実際に見てみないとなんのことやらわからないと思うけれども、とにかくボルトを椅子から取り外す工程だけは、少し慎重に作業しよう。

3.同価格でも「最新モデル」の方が高機能である

僕が買ったのは、DXRACERフォーミュラシリーズの「DX-57SV」という製品で、17年11月現在、Amazonでは39,800円で販売されている。

これは2014年の販売モデルなのだけれども、より新しく販売されたモデルの方が(価格は変わらないのに)高機能になっている。

より具体的に述べると新モデル(DX-11)において、アームレストが1D→3Dに進化している

「DX-57SV シルバー」は、アームレストの高さ調整はできるが、前後左右には動かせない。

ところが同価格(39,800円)で売られている「DXRACER ゲーミングチェア DX-11 フォーミュラシリーズ」(2016年販売モデル)だと、3Dアームレストが搭載されており、アームレストを上下(高さ)・前後(スライド)・左右(首振り)で立体的に動かせる。

ふつうは「値段が同じならば、機能も同じだろう」と考えるので、思わぬ落とし穴(というほど大げさでもないが)だった。

これからご購入される方は、同価格製品でも「3Dアームレスト」の搭載が商品説明欄にちゃんと書いてある製品を選ぶことをおすすめしたい。

僕はこの点でちょっと後悔している。

DXRACERの使い勝手の良いところ(メリット)

いろいろといちゃもんをつけたものの、DXRACERはゲーミングチェア・オフィスチェアとしては素晴らしい製品だと思う。

これまで3千円の格安チェアを使っていただけに、座り心地は抜群に改善された。

DXRACERの良いところは、第一に、座り心地の良さである。これは間違いない。

そもそもがゲームの長時間プレイ用に作られたゲーミングチェアであるので、長時間座っても疲れにくいようにできている。

僕は主に仕事用のPCチェアとして使っているけれど、腰も痛くならないし本当に助かる。

ただ一点だけ誤解のないように。

× DXRACERに座ると姿勢が良くなる(誤り)

○ DXRACERは姿勢を良くして座ることもできる(正しい)

ということだけは伝えたい。

基本的に、ゲーミングチェアはたしかに身体の負担は軽くしてくれるけれども「骨盤補正」「猫背改善」「正しい姿勢を保つ」といった効果までは期待できない。

僕も猫背がひどくて、DXRACERだろうがなんだろうが、気がついたら座る姿勢が崩れてしまっている。こればかりは自分の意識の問題でもある。

DXRACERはあくまで楽に座れるゲーミングチェアであって、姿勢改善を目的とする製品でないことは但し書きしておく。

リクライニング機能は素晴らしい

リクライニングは最大で150度倒すことができる。

ちょっと今日は仕事が長丁場になるなと思ったときに、背もたれを倒して仮眠を取ることができるし、仮眠のつもりだったのに気がつけば夜が明けていた……、みたいな体験もできる。

ちょうどよい場所にヘッドレストもある。リクライニングは至って快適といえる。

ゆりかごモード」なる座面を揺らせる機能もある。といってもそんなに自由に揺れるわけでもなく、こちらはおまけ程度。

キャスターで楽に動かせるので、寒い日は部屋の窓際に DXRACERを持っていって、窓越しの日光浴をしながらリクライニングで安らげる。背もたれを最大まで倒して、窓の向こうを流れる白い雲を眺めながら、ぼんやりと考えごとをする。

買う前はリクライニング機能なんていらないのでは……と思っていたが、いざ使ってみると、リクライニングできる椅子がこんなに心地よいものだとは知らなかった。

以上、長くなってしまった。この辺で購入レビューを締めくくりとしたい。

僕が買った製品は

で、上記のAmazonページから買える。

ただ先にも述べたとおり、こちらの製品はアームレストの3D機能がついていないので、アームレストにこだわる方は同価格の別モデルである

がおすすめ。

DXRACERフォーミュラシリーズは、型番によって微妙に仕様が異なるところがあって、上記のAmazonページにも書いてあるのだけれど

  • DXR・DXZ・DX-57SV → 1Dアームレスト(高さ調整のみ)
  • DX-11 → 3Dアームレスト(高さ調整&前後スライド&左右首振り)

となる。

僕はよく知らずに買ってしまったので、これから買う人(とくにアームレスト重視の人)はお間違いなく。

以上、DXRACERを購入するときの参考になれば幸いです。

(了)