お久しぶりです。タロットプロット広報担当の海鳥まきです。このたび、タロットプロットに8つの文章チェックツールを追加しました。
原稿の推敲・校正・リライト作業を支援するためのツールです。お役に立てるかどうかは分かりませんが、なかなかに面白いものができました。
(※記事投稿時は3種類でしたが、その後ツールが5つに増え、さらに8つに増えました!)
原稿チェックマーカー4種
1.「リライトマーカー」多用・乱用しがちな文章表現をハイライト
リライトマーカーは、主にWebライターの方向けのリライト支援ツールです。
テキストボックスのなかに文章をコピー&ペーストするだけで、注意すべき表現に赤色マーカーをつけてくれます。(上記画像をご参照ください)
画像中では「こと」や「もの」といった単語がハイライト表示されています。「~すること」「~するもの」は得てして抽象的な表現となりがちで、より具体的な言葉に置き換えた方が読みやすくなるケースが多いです。
他にも、
- また、~
- ~という~
- ~など、
- すごい
- いろいろ
といった、ついつい多用しがちな注意語句を118個登録しています。実際にどのような語句に赤色マーカーが付くのかは、ぜひご使用になって確かめてみてください。
なお、赤色でハイライト表示された語句は決して「使ってはいけない表現」ではありません。あくまで多用・乱用しがちな表現、代替可能な表現をピックアップしています。
「赤色マーカーのついた語句を別の単語に代替できないか」と考えてみることで、表現力向上に繋がります。
2.「接続詞マーカー」接続詞を自動抽出してハイライト
名前のとおりのツールです。リライトマーカーと同じく、テキストボックス内に文章をコピペすると「接続詞」を色マーカーでハイライト表示します。
ブログの執筆やWebライティングだけでなく、小説原稿の推敲にも使えるツールです。
現時点で96個の接続詞を検出することができます。
3.「こそあどマーカー(指示語検出機)」テキスト内の指示語をハイライト
さらに3つめのツールとして「指示語検出器」を新たに作成いたしました。
「これ」「それ」「あれ」など、計32種類の指示語(こそあど言葉)を検出することができます。 指示語を使いすぎていないかのチェックに使います。
4.「括弧マーカー」テキスト内の括弧を7色に色分け表示
テキスト内に出てくる括弧を種類別に七色のマーカーでハイライト表示するツールです。
「鍵括弧」『二重鉤括弧』(丸括弧)【隅付き括弧】〈山括弧〉《二重山括弧》[大括弧]と言った感じでカラフルに表示されます。
例えば「会話文の前後の描写を見直したい」といった場合に、マーカーを手がかりに効率的に原稿をチェックすることができます。
テキスト変換・抽出ツール4種
5.「会話文抽出機」小説原稿から会話文だけを抜き出して一覧表示
お手持ちの小説原稿を全選択コピーして、上のツールのテキストボックス欄に貼り付けてみてください。自動的に「地の文」が除去されて、会話文だけが一覧表示されます。
使い道あるの?と思われるかもしれませんが「キャラの口調がぶれていないかをサクッとチェックしたい」といった場合になにげに便利です。
注意点として、二重鉤括弧(『会話文』)は検出されません。
ブラウザのMicrosoft EdgeはJavaScriptの処理に時間がかかり、10万文字超の長編原稿を貼り付けると固まる場合があります。使用ブラウザはChrome推奨です。
青空文庫の小説(太宰治の『人間失格』や夢野久作の『ドグラ・マグラ』など)も全選択コピーして本ツールにペーストすれば、会話文だけを抜き出せます。文学研究にもぜひ会話文抽出機をご活用ください。
(追記)「CLIP STUDIO PAINT EX」のストーリーエディターへの一括貼り付けに対応しました。カギ括弧記号の除去と、会話文ごとに「空行」を追加することが可能です。
6.「地の文抽出機」会話文のみを消去し、地の文の流れをチェック
会話文抽出機とは正反対に、会話を非表示にして地の文だけを取り出すツールです。
7.半角・全角スペース、空行、改行の自動削除機
半角・全角スペース、空行、改行の自動削除機(原稿支援ツール)
基本機能
- 半角スペースの除去
- 全角スペースの除去
- タブ空白の除去
- 改行の除去
小説原稿向け機能
- 空行(空白行)を段階的に除去
- 会話文を除く行頭を一字下げ
- ローマ数字を漢数字に変換
HTML文書の貼り付けにも対応しています。
Web小説から製本用の原稿を作る際などにご活用ください。
8.ひらがな・カタカナ相互変換機
基本機能として「ひらがなをカタカナに」「カタカナをひらがなに」相互変換できます。
おまけ機能として「全角カナと半角カナ」の相互変換、「全角数字と半角数字」の相互変換が可能です。
おわりに
何か不具合や改善点がありましたら、筆者のツイッターからでもメールフォームからでも、お気軽にお問い合わせください。
これからもタロットプロットは、創作支援のツールを充実させていく予定です。実のところ、タロットプロットはほとんど利用者のいない、あまり知られていないマイナーな創作支援サイトです。
シェアしてください!と声を大にして言うのも恥ずかしいのですが、それでもより多くの創作者に知ってもらいたい気持ちは強く、もし宜しければSNSやブログ等で本ツールをご紹介くださいましたら(中の人が)泣いて喜びます。
(追記)
当記事公開後、とてもたくさんの方がツイッターやFacebookでタロットプロットを紹介してくださり、本当に 感謝の念に堪えません。飛び上がって喜んでいます。
その後、各種の改善を加えましたので合わせてお知らせいたします。
「リライトマーカー」で、小説文体だとマーカーが過剰検出されてしまう問題を改善する《小説モード》のチェックボタンを実装しました。チェックのON・OFFを切り替えることで、リアルタイムにマーカー検出量を増減できます。
また、各文章チェックツールにおいて「文字サイズ変更」「マーカー色の変更」「フォントの変更」「全画面表示」ができるようにしました。こちらもリアルタイムに切り替え可能です。
ではでは、今後ともタロットプロットをどうぞよろしくお願いいたします。
(終わり)